一夫一婦制
一人の男性に対して、一人の女性という結婚形態。中東の一部を除き、近代国家は、ほぼこの婚姻制度を採用している。近代国家形成の中心となった欧米のキリスト教社会の婚姻制度が、近代文明の波及によって世界的に広まったものである。ヨーロッパでは夫婦はともに貞操義務を持つが、戦前の日本では妻のみに貞操義務を要求された。
一夫多妻制
一人の男性が複数の女性と婚姻関係を持ってよい形態。中東のイスラム教の伝統が残る社会で一般的。また、アメリカ合衆国のモルモン教徒もかつては、一夫多妻制を採用していた。ただしこの制度を採用している地域の男性住民のすべてが多数の妻を持っているわけではない。イスラム教の一夫多妻制は、聖戦によって男性が戦死する可能性の高かったため、未亡人や遺児の生活を保障するために始まられたとされる。複数の妻が持てるのは経済的な余裕のある男性に限られる。現在でも残る中東の一夫多妻制は、欧米からは、男尊女卑の温床だと非難されることもある。
一妻多夫制
一人の女性が複数の男性と婚姻関係を持つ形態。現在この結婚制度を正式に法的に採用している国はないがチベットなどで妻が複数の兄弟を夫とする慣習がある。
集団婚
互いに特定の相手を定めない婚姻形態。19世紀の学問では、私有財産制度が発生する前の原始社会では広く行われていたと考えられていたが、最近の文化人類学や考古学の知見からは、その存在が疑問視されている。